InstagramやHODINKEEのようなハイブリッドメディアを利用したコマースプラットフォームの台頭ぶりを見ると、スイスの時計業界が当初、なぜインターネットの普及に消極的だったのか、いまだに理解できずにいる。今やインターネットは時計の世界に関心と影響を与えるいちばんの原動力であると言い切っていい。
2021年にフィリップスの時計オークションに登録したオンライン入札者は84ヵ国から1万人を超え、2020年から15%以上増加し、そのうち2311人が12月のニューヨークのオークションに参加したと報告している。2021年のオンライン入札者のうち、40%がフィリップスの新規顧客で入札者の3分の1が40歳以下だったそうだ。2021年にオンラインで落札された時計の総額は7500万ドル(約85億9950万円)近くにのぼり、2020年対比で70%も増加したこと、1年間に出品された時計の92%が少なくとも1回はオンラインで入札されたこと、そして2021年に出品された時計の半分以上にあたる58%がオンラインで落札された事実などをフィリップスは提供してくれた。
この数字をフィリップス協賛のバックス&ルッソが設立された2015年と比較してみると、当時1年間のオンライン入札者数はわずか573人だった。
サザビーズの時計部門(グローバル)は過去最高の年間売上高を記録した。売上高は1億4200万ドル(約162億8165万円)、販売率は91%で、オンライン落札者が売上ロットの46%を占め、44ヵ国から入札者が参加した。また落札者の46%がサザビーの新規顧客となったそうだ。
そしてティファニーブルーのパテック フィリップ Ref.5711 ノーチラスはフィリップス ウォッチの1ロットに対するオンライン入札者数の新記録となる378人を樹立した。さらに最終的な価格は650万ドル(約7億4000万円)となり、オンライン入札で落札された腕時計の世界記録を更新した。
bibicopy新作情報をご URL 2021年12月30日(木)15時26分 編集・削除
国際ニュースサイトの「ファッション ニュース」を新着順にお届け。